作成したファイルは、保存しないで閉じるとなくなってしまいます。
そのようなトラブルを防止するため、保存していないファイルを閉じようとすると、「ファイルを保存しますか?」と確認する画面が表示されるように工夫されてはいますが、ファイルが勝手に閉じてしまうなどのトラブルもゼロではありません。ファイルを作ったら、できるだけ早めに保存をしておくとより安心です。
PowerPointの初期設定では、なんらかのトラブルでファイルが閉じたり、動かなくなってしまったときに、自動回復するためのデータを一定の間隔(一般的な初期設定では10分)ごとに自動保存する設定になっています。
この機能により、万が一トラブルでファイルが閉じてしまっても、自動保存した時点の内容に戻すことができます(トラブルが起こったファイルをもう一度開くと「自動保存した時点にファイル戻すかどうか」をたずねる画面が表示されて、「戻す」「戻さない」を選択できるようになっています。
さらに、自分でも上書き保存するクセをつけておくと、トラブルが起こったときの被害をより少なくできます。キリのよいところまで編集したら…、手の込んだ編集を加えたら…などのタイミングで、ちょくちょく上書き保存するクセを付けてしまいましょう(上書き保存の方法については、下の方で説明します)。
主な手順は以下の通りです。
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1.保存用のアイコンをクリックする
新しく作成したファイルをはじめて保存するには、画面の左上にある保存用のボタン(水色の線で囲んだ部分)をクリックします。
図のボタンは「上書き保存」用のボタンなので、新しく作成したファイルを初めて保存する場合だけ、次のようにファイル名などを設定できます。すでに保存したファイルでこのボタンをクリックすると、ファイルは上書きされます。編集の内容をこまめに上書き保存しておくと、トラブル時に被害が少なく済みます。
2.ファイルの名前と保存する場所を決める
保存用の画面が開くので、「ファイル名」を入力します。後からわかりやすい名前にしておくと使いやすくて便利です。
次に「場所を選択」をクリックして、ファイルを保存する場所を選びます。
上の図のように「デスクトップ」を選ぶと、パソコンのデスクトップ(起動すると表示される画面)に保存されます。保存する場所は決まりはありませんので、自分でわかりやすい場所であれば、デスクトップでも、いずれかのフォルダでもOKです。
なお、「場所を選択」から選べる選択肢に、希望の場所が表示されていないときは、その下にある「その他の保存オプション」の文字をクリックすると、保存する場所を自由に指定することもできます。
「場所を選択」をクリックすると表示される選択肢の中に、図のような青い雲マークが付いたものが表示されている場合があります。
これはマイクロソフト社が提供しているインターネット上のスペースを表しています。パソコン内に保存するには、このマークの付いていない場所を選びましょう。 (インターネット上のスペースについての詳細は、記事最後のコラムで説明しています)
3.「保存」ボタンをクリックする
保存用画面の下の方にある「保存」ボタンをクリックすれば、ファイルの保存は完了です。
ファイルに表示されているファイル名が入力したものに変化しています。
ワンランクアップ「OneDriveとは?」
インターネット上にファイルを保存して置けるスペースを「ストレージ」と言います。無料のストレージサービスを提供している企業は多くあり、マイクロソフト社もその一つです。マイクロソフト社の無料アドレスを作ったなど、マイクロソフトアカウント(マイクロソフト社の無料アカウント)を持っている場合、そのアカウントごとに専用のストレージスペースを利用できます。
そのためマイクロソフトアカウントでログインした状態でPowerPointの保存操作をすると、保存時の選択肢に「OneDrive」という名称のマイクロソフトのストレージ内のフォルダが含まれる仕組みです。
例えば雲マークの付いた「ドキュメント」という選択肢を選んだ場合、OneDrive内の自分のアカウント内にあるドキュメントというフォルダ内に保存されます。これはパソコン内の「ドキュメント」フォルダとは別の場所になるので注意しましょう。
インターネット上のストレージに保存したファイルは、他のパソコンやモバイル端末からも利用しやすいなどのメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
- インターネットにつないでいない端末からは利用できない
- 無料アカウントの場合、ストレージの要領が小さくたくさんは保存できない
慣れてしまうと便利なストレージですが、その仕組みに不慣れな間はパソコンに保存する方が簡単です。
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